あなたの右の手が

礼拝説教  「あなたの右の手が」  2023年10月29日 

聖書 詩篇138篇1~8節

(序)この詩篇は、138編から145篇まで「ダビデ」の名前が表題につけられた一連の詩です。

  • 主の恵みとまことのゆえの感謝 (1~3節)

1節、詩人は心を尽くして、主に感謝しています。私たちも常に心の底から主を讃美する者となりましょう。

2節、「あなたの聖なる宮に向ってひれ伏し、」ユダヤ人の習慣で、礼拝と祈りは、神殿の方向に向ってなされました(歴代誌第二6章20節)。詩人は、主の「恵みとまこと」のゆえに、主に感謝をささげています。

私たちも、主の恵みとまことを常に覚えて感謝しましょう。

「あなたがご自分のすべての御名のゆえに、みことばを高く上げられたからです。」主は、そのみことばを成就し、実現してくださるゆえに、私たちは御名に感謝するのです。

主の御名は、主の御本質やその御業に関連して呼ばれています。そのいくつかの主の御名を紹介しておきましょう。

⓵ヤハウェ「主」(アドナイと読み替え)とは、神のご本質を示すところの大いなる御名です。旧約聖書中、6823回も用いられています。この御名の語源は、「ある」とか「存在する」という言葉に由来していて、自立自存される絶対者としてのお方を示しています。

②アドナイ・イルエ 「備えたもう主」です。創世記22章14節に出て来ます。

③ヤハウェ・シャマー 「主ここにいます」エゼキエル書48章35節 。旧約聖書における神の啓示の最高峰と言われています。この御名は、「安息と栄光」の保証です。主の臨在、主の内住こそ、イスラエルの理想でした。

3節、「私が呼んだその日に、…」主に向って叫び祈った時に、主は答えて下さり、たましいに力を与え、強くしてくださるのです。

詩篇46篇1節、第2コリント12章9~10節。

二、主の大いなる栄光のゆえの感謝 (4~6節)

4節、全世界が、みことばを聞いて、主に仕えるようになることを確信して歌っています。

5節、地のすべての王たちが、主の道について歌うというのです。それは主の栄光が大きいからだというのです。

6節、主は高くあられる超越者ですが、低い者を顧み、救われる方です。そして、遠くから、高ぶる者を見抜かれる方でもあります。

三、苦難の中からの救いのゆえの感謝 (7~8節)

7節、苦しみの中を歩くような時にも、私を救い、生かしてくださる方だというのです。「あなたの右の手が」主の力強い御手を直接働かしてくださり、救って下さるのです。

イザヤ書41章13節をご覧ください。このみことばは、私が心臓の手術をした時に与えられたみ言葉です。私はこのみことばに励まされ、支えられました。神様がその力強い右の手で、私の右の手を固く握り、「恐れるな。わたしがあなたを助ける」とおっしゃって下さるのです。

8節、「主は私のためにすべてを成し遂げてくださいます。」主は、私のために、私に関わるすべての事を、御心に従ってなし遂げてくださるのです。何という幸いでしょう。ですから、詩人は、「あなたの恵みはとこしえにあります」と歌うのです。

そして、最後に「あなたの御手のわざをやめないでください」と祈っています。主の救いが継続してありますようにとの祈りです。

(結論)主の御名とその御業を覚えましょう。あらゆる場合に、その力強い右の手で、私たちの右の手を固く握り、「恐れるな。わたしがあなたを助ける」とおっしゃり、助け支えてくださる主を覚え、信頼いたしましょう。