説教題「神殿からの追放」
聖書 創世記3章1~24節
創世記1章において神様はこの世界を神の神殿として創造され、人を祭司としてこの世界を治めるべく造られました。
さらに東の方のエデンに園をもうけ人を連れて来て耕せ守らせました。
- 神の神殿の聖所
このエデンの園は神の聖所にあたります。もちろん一般に楽園と言えますがそれ以上に神がお住まいになり、そこで人が神に仕える場所です。「そよ風の吹くころ、~神である主が歩き回れる」という表現は、そこに神がおられ人と交わられたことを伺わせます。また四つの川が出てきますが、これはエデンの園が聖所であることを意味しています。
- 神殿の聖所からの追放
しかしアダムとエバは神から命じられた約束を守らず結果として無垢な心を失ってしまい神の前に出ることができなくなってしまいました。神の呼びかけである「あなたはどこにいるのか」というお声にこれまでのように信頼をもって応答することができなくなりました。その結果として人はエデンの園、すなわち聖所から追われることになりました。こののちの聖書の記述は神殿から追われた人間によって世界に死と罪が広がって行ったことを描いています。
- 神の哀れみと回復のみわざ
人が聖所を追われる前に、神様は皮の衣を造って与えてくださいました。彼らのために生き物をほふられたのでした。神は彼らのために命あるものに代えて衣を与えてくださるお方です。
この神様の愛はエデンの園から放たれた後の人間にも注がれます。そのご方法はご自分が聖所として人間の間に住まわれることでした。出エジプト記の天幕、エルサレムの神殿がそれでした。そして最終的になさあれたみわざはキリストの十字架と復活のみわざです。神はキリストによってあがないのみわざを成し遂げられ、わたしたちを聖霊の宮としてくださり、内にお住まいくださっているのです。臨在は神の恵みであり、エデンの園以来聖所を失ったわたしたちへの回復です。この恵みを覚えて主を心から拝し、仕える者とさせていただきましょう。