礼拝説教「救いをもって装ってくださる神」2024年3月10日
詩篇148篇1~14節、詩篇149篇1~9節
(序)本日は、148篇と詩篇149篇をともに見たいと思います。 148篇と詩篇149篇も、はじめと終わりに、「ハレルヤ」と主を賛美しています。万物に神を賛美するようにと呼びかけている詩です。
- 天と地における賛美(148篇1~14節)
1、天における賛美(1~6)
1節、[天において、主をほめたたえよ。いと高き所で、主をほめたたえよ]との呼びかけではじまり、2節において、すべての御使いと主の万軍に向かって、「主をほめたたえよ」と呼びかけています。3節では、太陽や月や星に対して、主を賛美するようにと呼びかけられています。
4節、「天の天よ」とは、天を示す詩的表現です。「天の上にある水よ」とは、雨の源となる天上の水に対して呼びかけられています。
5節、これら万物は、神が命じられて、すべてが創造されたことを告げています。そして、6節、主は、変わることのない秩序を定めて、万物を保っておられることが歌われています。
2、地における賛美(7~14節)
7~8節には、地におけるすべてにものに対して、主をほめたたえるようにと呼びかけています。海の巨獣、すべての淵(海の波または海水)、火(稲妻)、雹(ひょう)、雪、煙(霧)、激しい風という天から地へと降ってくるものに呼びかけています。これらのものは、神の御旨を実行すると考えられていました。ですから、8節には「みことばを行う激しい風よ」と呼びかけられています。さらに9節、山々や丘、木々に対し、10節、獣や家畜、地をはうもの、鳥に対して、主を賛美するようにと呼びかけています。11節では、地の王たちや国民、君主やさばきづかさたちに対し、12節では、老若男女の区別なく、すべての者に主を賛美するようにと呼びかけています。
そして、13節、「主の御名だけがあがめられるように」と歌っています。
14節、「角を上げられた」とは、主が、その民を強め、引き上げられることが歌われているのです。「主にある敬虔な者」とは、主の恵みと慈しみに生きる信仰者のことです。すなわち、主を信じ、主に従い、主の恵みと慈しみに寄り頼んでいる人、いつも主の近くにいて、主が臨在し、共にいてくださることを信じている人々のことです。そのような人を、主は強め引き揚げ、その賛美を喜び、輝かしてくださるのです。
二、救いをもって装ってくださる神(149篇1~4節)
続いて詩篇149篇を見て参りましょう。1節、主に向って、新しい歌を歌うようにと勧められています。「新しい歌」とは、新しく作られた歌、または、新しい新鮮な思いをもって歌われる歌です。「聖徒の集り」神の民による礼拝を意味しています。礼拝は、主に感謝し、主を賛美するときです。ですから、礼拝は、教会が行うべき最も重要なことです。2節、「イスラエル」「シオンの子ら」とは、神の民を示す詩的な表現です。主は、イスラエルをエジプトから引き出して、神の民を形成し、王となってくださっいました。イザヤ書43章15節には、「わたしは主、あなたがたの聖なる者、イスラエルの創造者、あなたがたの王である」とあります。
3節、「踊りをもって、主の御名をほめたたえよ。タンバリンと竪琴に合わせて…」と心からの感謝と喜びに溢れて、主を賛美するようにと勧めています。
4節をご覧ください。「主はご自分の民を愛し、貧しい者たちを救いをもって装われる」とありますが、それぞれの訳によって、訳文が微妙に違っています。すなわち、そこには、この一節の持つ豊かさがそこにあるのです。「主はおのが民を喜び、へりくだる者を、勝利をもって飾られるからである。」(口語訳)「主はご自分の民を喜び、貧しい人を救いの輝きで装われる。」(新共同訳)「主はご自分の民を喜びとし、苦しむ者を救いによって輝かせる」(聖書協会共同訳)と様々に訳されています。すなわち、そこには、主が与えてくださる救いの豊かさ、輝きががあるのです。 イザヤ書61章1~11節、特に3節、11節をご覧ください。主によって与えられ、装わせていただく救いの恵みが如何に豊かで輝かしいものであるかが約束されています。