説教題「アブラハムの召命と契約
~神の祝福のご計画」
聖書 創世記4章1~4節
神の創造とエデンの園での人間の不従順の結果として罪と死がこの世界に広がっていきました。聖書はカインとアベルの出来事やノアの大洪水、バベルの塔の悲劇を通してその様子を克明に描いています。しかし神様はこの世界を見捨てられませんでした。神様はなおもご自身のご方法を通して世界を祝福しようとなされるのです。
- 祝福の出発点
アブラハムと言えばイスラエルの父、信仰の父として覚えられています。イスラエルの国の父祖であり、信仰者のモデルであるという理解です。しかしそれだけではありません。聖書が述べようとしているのはアブラハム個人がどんなに偉大な人物であったかではなく、神がアブラハムを用いてどのようにこの罪に汚れてしまった世界を回復し祝福を与えようとしたかでした。
- アブラハムの召命
アブラハムはハランに住み、不妊の妻サラを妻としていましたがある時神様から召命を受けました。この召命はアブラハムが神様の言うとおりにすれば名を残すというような類のものではありません。神様はアブラハムが神に従うことによってこの世界を祝福する基礎となるとおっしゃっているのです。「あなたは祝福となりなさい」とはその意味のお言葉です。アブラハムから国が興り、最終的にはキリストがお生まれになるのですが、アブラハムはその起点となるのです。そのために神様はアブラハムに召命を与え、契約を結ばれ、そして祝福されたのでした。神はご自身の救いのご計画の中にアブラハムを組み入れてくださったのでした。
- イサクの燔祭
イサクの燔祭の出来事はこの神様の救いのご計画という文脈から理解することができます。イサクはアブラハムを単に自分を喜ばすモノ?ではなく神様の救いのご計画の賜物でした。よってアブラハムは聖別を求められました。アブラハムの生涯は神への献身の生涯であったのです。