聖書 Ⅱコリント12章1~10節
コリントの教会を導いたパウロは手紙を通して自分の弱さについて語り始めました。
- パウロの肉体のとげ
パウロは手紙の中で、自分の内にある肉体のとげについて告白しました。そのとげとはてんかんであるとか、眼病であるとか言われますが、いずれにしても深刻な病でした。パウロはこれを、自分が高慢にならないようにとパウロを打つサタンの使いと受け取りましたが、そのとげを自分から取り去ってくださいと三度も神に祈りました。パウロにとってもそれは耐えられないような苦しみでした。
- 神の答え
パウロの祈りに対して神様の答えは「わたしの恵みはあなたに十分である。わたしの力は弱さのうちに完全にあらわれるからである」でした。神はパウロの病をいやすのではなく、その病という弱さの内に神の力を表すとおっしゃるのです。
パウロはこのことを信じ、キリストの力がわたしをおおうために喜んで自分の弱さを誇ろうと決心しました。そしてキリストのゆえに弱さを喜ぼう。私が弱い時にこそわたしは強いとからであるという確信を持ちました。
- 十字架の力
弱さの内に神の力を表すと約束された主ですが、これは神がみ子を通してなしとげられたことでした。すなわち十字架の死です。神は剣をもってではなく十字架の死をもって世界に救いもたらしてくださいました。弱さの中に働く力とは十字架に力に他なりません。
- 十字架の道を歩む
このことを知るわたしたちは世の人が考えるような強さを追い求める道ではなくして、弱い所に働いてくださる神に期待する道を、栄光の道ではなく十字架の道を歩んで行きたいのです。十字架の勝利の力はわたしたちの弱い所に完全に働きます。わたしたちもその力をいただきましょう。