<説教要旨>
説教題「悲しみから喜びへ~主のご復活にふれて」
聖書 ヨハネの福音書20章1~23節
福音書を見ますと、キリストの復活を目撃した人々の様子が描かれています。それは彼らにとって悲しみを吹き飛ばすような力に満ちた体験でした。
①マグダラのマリアの体験
マグダラのマリアはイエス様の遺体に葬りの油を塗るために墓に行きましたが、墓から石が取り除かれているのを発見します。それを伝えた弟子たちが墓を行き来した後もその場所に残って墓の外で悲しんで泣き続けました。キリストを失うことの深い喪失感の故でした。
しかしそのマリアが墓を覗くと御使いが現れ、そしてイエス様がご自身が「マリア」と声をかけてくださったのです。この時のマリアの驚きと、それにもまさるうれしさはどれほどのものだったでしょう。イエス様はすがりつこうとするマリアを制して他の弟子たちに伝えるように促しましたが、この時マリアに涙はありませんでした。
②弟子たちの体験
弟子たちもユダヤ人を恐れて戸をしめて家にこもり、悲しみにくれていました。しかしそこにイエス様がお立ちくださり「シャローム 平安があなたがたにあるように」とおっしゃってくださいました。そしてご自身の傷のついた手と脇腹を示されました。
この時弟子たちの心に沸き上がったのは喜びでした。「弟子たちは主を見てよろこんだ」。喜ぶ弟子たちに復活の主は宣教の派遣を命じられ、その保証としての御霊を息で吹きかけられました。
このように復活の主は、わたしたちに喜びを与え、宣教の使命を与えてくださるお方です。わたしたちも復活の主を仰いで、悲しみから立ち上がり、喜びをいただいて、宣教の使命を全うする者とならせていただきましょう。