説教題「主のお取り扱い~荒野での契約の民」
聖書 民数記14章1~25章
出エジプト記においてイスラエルをエジプトから救い、シナイ山で契約をむすび、約束の地に導こうとされた神様ですが、その間イスラエルの民は従順ではありませんでした。
自分たちの境遇に不満をもらし、エジプトをなつかしがる人々でしたがそのような緊張がカナンの偵察をめぐって最高潮に達しました。
- 偵察隊の報告
カナンからもどった偵察隊の報告はかんばしいものではありませんでした。彼らはカナンの町の文化度の高さに驚いたかもしれません。
この報告を聞いた民は失望し、その不満はモーセに向けられました。さんざんモーセをののしった後には「われわれは、かしらを立ててエジプトに帰ろう」とします。
会衆の前でひれ伏すモーセとアロンでしたが、ヨシュアとカレブが必死に抗弁します。しかしそれも火に油を注ぐ結果となり民は彼らを石で打ち殺そうとしました。
- 神の栄光
その時、会見の天幕から主の栄光が現れ、神がご自分を侮り続けるイスラエルを打たれることを告げます。神はもはやイスラエルを用いることを断念しようとなされるのです。
しかしモーセはその神と会衆との間に立ってとりなします。イスラエルを通して異邦人に神を啓示するという当初の神のご計画に訴え、恵みによる赦しを乞うのです。
- 神の赦し
このモーセのとりなしを神は聞き入れ、イスラエルの民を赦します。しかし、神に背きエジプトに帰ろうとした民が約束の地を見ることは許しませんでした。荒野で時を過ごし、代替わりした者が約束の地に入ることにされるのです。
このことを通してわたしたちが知ることは、①世界を祝福するために選ばれたイスラエルは、自身の内に罪の問題を抱えていること、②モーセのとりなしのゆえにイスラエルは存続できたこと、③神は反逆したイスラエルをなお見捨てず約束の地に導かれる方であることです
キリストによる新しいイスラエルたるわたしたちはこのことを覚えて、謹んで主に仕える者とさせていただきたいのです。