<説教要旨>
説教題「牧者なる主のもとに歩む人生」
聖書 詩篇23篇
詩篇23篇では主なる神はわたしたちイスラエルにとって羊飼いのようなお方である。このお方によってわたしたちは乏しいこと、足りないことがないと告白します。
このみ言葉はわたしたちが日ごろの健康、生活、たくわえといった命にかかわるあらゆるものの見方を変えて、わたしたちの目を神様に向けさせます。
- 神が与える食物、飲み物
詩篇では主はわたしたちを緑の牧場に付させ、いこいのみぎわにともなわれるとあります。羊飼いなる神は人に食物を与え、飲み物を与え、命を保たせるお方なのです。
その神はわたしたちの魂を生き返らせ、その命を保つお方であり、イスラエルをエジプトから導かれたようにわたしたちを義の道に導かれるのです。
- 死の陰の谷
4節はこの詩篇の中心と言ってよいでしょう。死の陰の谷を歩むとは死の領域を進むということです。ユダヤ人はこれを色々な出来事に重ね合わせたことでしょう。時にこの言葉はあのつらく苦しかったバビロン捕囚を想起させたかもしれません。わたしたちも死の陰の谷といえるような、病気、仕事上、人間関係のトラブルといったことを経験するでしょう。しかしそのような時にもわざわいを恐れませんと言うことができます。それは王たる主が共におられるからです。
- 恵みの追跡
5節、6節の神は羊飼いから客をもてなす主人に変わりますが、ここでも食物と飲み物をもってもてなす神です。そして詩篇の作者はいのちの日の限り、いつくしみと恵みが追って来ると言います。ここで「追って来る」とは追跡というような強い意味です。神様のいつくしみと恵みがしつこくわたしたちを追跡してくるのです。神の恵みとはそれほど確かなものなのです。そのような恵みの中でとこしえに主の家に住まう希望を、作者はこの上ない幸せとして言い表すのです。