説教題「御霊ご自身が、うめきをもって」
聖書 ローマ8章14~27節
わたしたちクリスチャンは信仰をもって生きていますが、この世界は決して安楽なものではなく苦しみと困難に満ちています。そしてわたしたちはこの世界の見通しに不安を感じながらもがいています。
そのような状況の中でわたしたちは現実をどう受け止めていけば良いのでしょうか?
- 今の苦難は、やがて来る神の栄光に比べられない
パウロをはじめとした当時のクリスチャンは将来のヴィジョンを共有していました。それは終わりの日に神の栄光の御国が到来し、キリストがよみがえられたように、彼らも栄光のよみがえりの体に預かるという希望に満ちた幻でした。である時に今がどれほどつらく苦しいものであっても絶望することなく主のわざに励むことができます。パウロはそのように励ますのでした。
- 神の栄光に向かって被造物全体が産みの苦しみの中にある
パウロはわたしたちも含めて実に被造物全体が今、産みの苦しみをしていると言います。この世界全体が神の国の到来を待ち望み、その時のために苦しみを共有しているのです。わたしたちは時に、自然の美しさに魅かれて、その自然の中にある御国を待ち望む叫びの声を聞き洩らすような者です。しかしすべての被造物が御国の栄光を切に待ち望んでいることを知らなければなりません。
- 御霊もことばにならないうめきをもってとりなしてくださる
神の栄光の時を、産みの苦しみをもって待ち望んでいるのは被造物だけではありません。御霊も弱いわたしたちのために産みの苦しみを共にしてくださっているのです。わたしたちのために、ことばにならないうめきをもって父なる神にとりなし続けておられるのです。
ですからわたしたちは自分の弱さを嘆いて失望する必要はありません。わたしたちは死んでよみがえってくださったキリストとわたしたちのためにとりなし続けてくださる御霊により頼んで行くことができるのです。