礼拝説教 「神のみこころ」 2021年2月21日
聖書 テモテの手紙第一 2章1~4節
(序)続いて、テモテの手紙より見て参りたいと思います。
一、指導的立場にある人々のための祈り 1節
パウロは、「まず初めに」と言って、すべての人、王、そしてすべての高い地位にある人々のために祈るようにと勧めています。クリスチャンの政治参与です。クリスチャンもまた政治に関心を持つことは大切です。かつてウイルバーホースとサー・トーマス・バックストン(バックストン先生の祖父)は長年にわたる信仰と地道な努力によって、奴隷解放の偉業をリンカーンよりも30年も前、しかも無血で、英国議会で成し遂げています。そのようなクリスチャンの指導者が起こされ、用いられるように、願い、祈り、とりなし、感謝しましょう。
このコロナウイルス感染拡大の危機の時、医療や介護、行政、教育など重要な働きに従事しておられる方々のためにお祈りいたしましょう。
二、指導的立場にある人々のために祈るの理由 2~3節
2節に「それは、私たちが敬虔に、また、威厳をもって、平安で静かな一生を過ごすためです」とあります。私たちが、指導的立場にある人々のために祈る第1の理由は、私たちが敬虔に、また威厳をもって、平安で静かな一生を過ごすためだというのです。戦争や政治的混乱は、すべてを狂わせ、破壊し、人々を傷つけます。また時として人々の心や性格をもゆがめてしまいます。今様々な紛争地にいる人々のために祈らねばなりません。
第2の理由は、「救い主である神のみ前においてよいことであり喜ばれることだ」というのです。すなわち、平和な時にこそ伝道の業が妨げられずに進むからです。迫害はあったものの、キリスト教が誕生し、パウロたちによって伝道がなされた時代は、パックス・ロマーナと言って、ローマの統治による平和な時代でした。日本の宣教が進んだ時代は、国家主義の時代ではなく、国際主義の時代であるとの分析があります。国と人々の心がいつも世界に向けて開かれ、宣教の業が進むようにと祈る必要があります。
三、神のみこころ 4節
4節に、「神はすべての人が救われて、真理を知るようになるのを望んでおられます」とあります。神様のみこころは、すべての人が救われて、真理を知るようになることです。このことのために、神様は、摂理のうちに、すべてを働かせてくださるのです。どんな些細なことも、神様がそこにおられるなら、大いなることとなるのです。人々が救われたい、救いの真理を知りたいと願う前に、神様はそうさせたいと願っていてくださるのです。
①すべての人が救われること
神様の救いは、すべての人に向けて開かれています。
しかし、みことばを聞いて、イエスキリストが救い主であり、その十字架の贖いの御業は、私のためであると信じ受け入れることが大切です。
このことのない救いというものはありません。ですから、一人でも多くの方が、十字架の贖いは自分のためであると認め、イエス・キリストを救い主と信じるように祈り、み言葉を宣べ伝えねばなりません、
②真理を知ること
どのような時にも、信仰を失うことなく、信仰の戦いを戦い抜くためには、みことばに養われ、みことばの真理に立つ必要があります。
真理のみことばを知り、真理の福音を「きよい心と正しい良心と偽りのない信仰」をもって受け入れ、絶えずみことばに養われる必要があるのです。ですから、私たちは、すべての人が救われて、真理のみことばに絶えず養われ、主なる神ご自身を真理をいよいよ深く知るように祈らなければなりません。
ローマ人への手紙10章8~15節をご覧ください。「人は心に信じて救われ、口で告白して救われるのです。…主の御名を呼び求める者は、だれでも救われるのです。しかし、信じたことのない方を、どうして呼び求めることができるでしょう。聞いたことない方を、どうして信じることができるでしょう。のべつたえるひとがなくて、どうして聞くことができるでしょう。」(10、13、14節) みことばを聞くことがなければ、信じ呼び求めることができないというのです。
(結論)神様のみこころは、すべての人が救われて真理を知ることです。そのために、私たちは、平和が与えられ、すべての人がみことばに耳を傾けることが出来るように祈りましょう。また、みことばを伝えましょう。みことばを聞くことがなければ、信じ呼び求めることができないのです。ですから、時が良くても悪くても、機会あるごとに、みことばを伝え続けましょう。